[間違えやすい問題] もしもし検定 2023年4月1級

4月のもしもし検定受験、おつかれさまでした。

もしもし検定を主催している公益財団法人日本電信電話ユーザ協会より、
4月1級の正答率が低かった問題2問が公開されています。
1級を受験された方は、ぜひ答え合わせをおこなってみてください!

 

【1問目】

以下の選択肢は、「話し言葉」の文の分かりやすさを考える上で知っておいた方がいい基本

を述べた記述です。この中に当てはまらないものがあります。どれですか。1つ選びなさい。

 

1.日本語の文の特徴として、英語などに比べ、文節の順序は自由度が高く、入れ替えても、

ニュアンスは多少変わるものの、主たる文意は変わらない。

2.日本語の文は、一般的に、「いつ、どこで、だれが、なんのために、だれに、なにを、どのように、

どうした」という要素の順序がわかりやすいとされる。

3.一文の長さについては、なるべく短くし、どの文の長さもなるべく同じ長さに整えて話すと

美しくかつわかりやすい。

4.疑問文の日本語の文型は、文末に「か」を付けるのが原則であるが、最近では「か抜き言葉」

と言われ、「か」を省略する言い方が広まっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【正解】3

【解説】

1.正しい。例えば「昼間から お酒を 飲みました」でも、「お酒を 昼間から 飲みました」でも、

「飲みました 昼間から お酒を」でも文意は同じように通じるのが、日本語の特徴です。ただし、

強調したい要素は一般に冒頭に来るなど、微妙にニュアンスは変わります。

2.正しい。付け加えるとすれば、日本語では「だれが」が、話者(私)の場合は、省略されるのが普通です。

3.間違い。「一文の長さについては、なるべく短くし」まではそのとおりですが、「どの文の長さもなるべく

同じ長さに整えて」が当てはまりません。現代口語文は、形式が決まった韻文(詩)や歌ではないので、

決まった長さや一定のリズムは、むしろ不自然です。

4.正しい。日本語の疑問文は、平叙文の順と同じで、「話し言葉」では「か」の代わりに文末を高く上げる

イントネーションで、疑問文であることをわからせることができます。しかし、最近はこのイントネーションが

平板になってきて、断定の文なのか疑問の文なのか分かりにくいことが起きています。

 

 

【2問目】

 

話し言葉を多く使う仕事では、発音について意識を強く持つことが大切です。次は、日本語の「有声音」

(声帯の振動でつくる音)と「無声音」(声帯の振動で作らない音)についての記述です。4つの中で

間違っているものがあります。どれですか。1つ選びなさい。

 

1.母音は有声音である。

2.半母音は有声音である。

3.撥音(=「ン」)は有声音である。

4.子音は無声音である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【正解】4

【解説】

音(音素)は、有声音(声帯の振動でつくる音)と、無声音(声帯の振動でつくらない音)とに大別されます。

有声音には、母音、半母音(ヤ・ユ・ヨやワの頭音)、撥音または撥ねる音(ン)、さらに有声子音があります。

一方、無声音は無声子音だけです。したがって、1~3は正しい記述です。

ところが、4.の記述では、子音には、有声子音(ガ行・ザ行・ダ行・ナ行・バ行・ラ行のそれぞれ頭音)と、

無声子音(カ行・サ行・タ行・ハ行・パ行のそれぞれ頭音)の両方があります。したがって4.が間違った記述になります。