[エッセイ] 水無月

今年は、沖縄・奄美から東海までは、平年より早い梅雨入りでした。
特に四国や近畿では、統計開始以来、最も早い梅雨入りでした。

 

 

そんな毎日の中、六月に入り、ふと『水無月』の言葉を思い出しました。
水無月』とは、日本独特のその月の呼び方です。
元は旧暦の六月を、今は新暦、現在の私達のカレンダーの六月を『水無月』と言います。
読み方は『みなづき』です。

 

学生の頃、受験のために、各月の和の月名を暗記したのですが、六月の『水無月』がどうしても覚えにくかったことを思い出しました。
なぜなら、六月は梅雨時期、雨が降る、なのに、水が無い、は、どうしてもイメージがわかなかったのです。

ある日、何気なく、古典の先生にその話をしたところ、

 

田植えが終わって、田に水を引くために、それ以外では水が無い、不自由するということから、水無月なんだよ。』と

 

教えていただきました。

他にも諸説あるようで、『暑さで干上がってしまうから水が無い、との意味もあるんだよ。』とも、先生がおっしゃっていたことを思い出しました。

 

日本の暦の呼び方を覚えていると、社会人になってから、メールやビジネス文書、お礼状を作成するときに、思いのほか、役立ってきました。
だからでしょうか、 もしもし検定でも、ビジネス文書に関連した問題で、時候の挨拶を問う問題があります。
電話応対をする際にも、ちょっとしたさりげない季節を表す言葉をしっていると、会話の雰囲気が柔らかくなり、丁寧さや品格をさりげなく伝えることができると感じます。

 

日本独特の素敵な言葉を今の生活にもさりげなく使っていきたいですね。