[エッセイ] 文月

7月に入り、ささのはさらさらの七夕も過ぎました。

近くのスーパーで毎年、大きい笹が置かれ、短冊に願いごとを書いて、飾れるようにしています。
昨年と今年はコロナの影響で大きな笹が飾られることはなかったのですが、ささやかではありましたが、小さな笹が綺麗に飾りつけされ、飾られてありました 。
私はそれだけでも気持ちがほっこりし、気持ちが浮き立ちました。

 

日本の呼び方で7月は『文月』です。
『ふみづき』『ふづき』と読みます。この『文月』という言葉の語源の由来に、七夕が関係しています。

短冊に自分の願いや詩歌を文字にして文章に綴る (→文を書く)、そして、それを飾る (→広げて 晒さらす)ということから『文晒月』と呼ばれ、それが省略されて『文月』になったそうです。『文晒月』は『ふみひらきづき』『ふみひろげつき』と読みます。

 

高校か大学のときに先生から 『七夕は中国から奈良時代に伝わったもので、もともと日本の行事ではなかったんだよ。』と聞いたことをふと思い出しました。
何となくですが、日本の行事と思っていたので、中国から伝わったと聞いたときにはとても意外な気持ちになりました。

ですが同時に、遣唐使が中国で素敵な行事と感動し、日本に持ち帰って、伝わったものなのかなぁと、歴史のロマンを感じたような気持ちになったことを今も覚えています。
『文月』という言葉には他にも由来の諸説がいくつかあるようです。言葉の語源を調べると言葉の背景を知ることができ、知識も増えます。

 

もしもし検定でも、慣用句やそれにひもづけ、語源を問うような日本語の問題が出ます。
是非、皆さんも気が向いたときに、言葉の語源を調べてみては如何でしょうか。
ちょっとした気分転換、楽しい発見、嬉しい発見があるかもしれませんね。