[間違えやすい問題] もしもし検定 2022年6月2級
7月のもしもし検定受験、おつかれさまでした。
もしもし検定を主催している公益財団法人日本電信電話ユーザ協会より、
6月2級の正答率が低かった問題2問が公開されています。
2級を受験された方は、ぜひ答え合わせをおこなってみてください!
- 1問目
「~させていただく」という言葉が、ビジネス用語として多用されています。以下の用例の中に、不適切な使われ方が1つあります。選びなさい。
1.「田中は本日お休みさせていただいております」
2.「6月30日までにはお届けさせていただきます」
3.「調査結果について、ご説明させていただきます」
4.「山本は6月30日付けで定年退職させていただきます」
【正解】4
この言葉が蔓延した背景には、敬語が苦手でうまく使えない人が増えていることがあります。その結果、ビジネスの場などで敬意を伝えなければならないときには、できるだけ単純なひと言を付け加えて済ませる傾向が現れました。その一つが「~させていただく」なのです。つまり「させ」という使役の助動詞+謙譲語「いただく」で、へりくだった言い回しになり、敬意を伝えることができるのです。 ところが、何でもかでも「させていただく」を付けたために、おかしな言い方が出てきました。
「させていただく」を使って良いケースは次の3つです。
①は相手の許可や承諾を必要とするとき、②はそのことによりこちらが利益を得るとき、③はそのことにより相手が不利益を蒙るときです。その原則にのっとって考えますと
1、は田中さんに用事があって電話してきた相手は、田中さんが休んでいて用が足りないわけですから不利益になります。
2、と3、はともにそれでよろしいかと、相手に承諾を得ています。
4、の定年退職だけは相手には関係ないことです。「させていただく」とへりくだる必要はありません。
- 2問目
「他山の石」という慣用句を正しく使っているのはどれですか。次の中から1つ選びなさい。
1.「先輩の失敗を他山の石にしたいと思います」
2.「後輩の失敗を他山の石にしたいと思います」
3.「先輩の成功を他山の石にしたいと思います」
4.「後輩の成功を他山の石にしたいと思います」
【正解】2
慣用句「他山の石」は、使い方を誤ると相手が不快の念を覚えます。先輩や上司やお客様
を引き合いに出さないこと。また、成功例よりも失敗例から学ぶときに使います。
したがって、2が正解。
慣用句「他山の石」は、たいして役に立ちそうにないと見えても,生かし方次第で役立つ
もの。多くは成功例よりも失敗例から学ぶときに使います。従って、先輩、上司やお客様
を引き合いに出さないことです。